土佐堀で用事を済ませた後、南船場のunder public前に来ていたtraveling COW BOOKSに寄る。

長谷川四郎の「ボートの3人」(河出書房新社)が欲しいなーと思ったけれど、ちょっと値段を見て躊躇。結局うーん残念と買わないまま立ち去る。たかだか新譜CDに毛が生えたような値段、あるいは新刊書籍だっていまどき函入り上製本だったらそれ以上の価格はするに決まってる。だから不当に高いなんてことは全然思わないんだけど、僕にとってはどうしても古本というものは、頭の中にぼんやりと移り変わっていくwant listを抱えながら、思いがけないラッキーな出会いを期待するものなんだろうなと思う。

もちろん、探していた本じゃなくて、何かおもしろそうと棚からふと手にとってみることでそれまで知らなかった本と出会うことだってある。でも、じぶんの好きな種類の本がたくさん置いてあることがわかっているお店では、そんな感激も逆に薄れてしまうような気がするアマノジャクな部分はわりと多くの人にあるんじゃないだろうか。セレクト古書ショップにとってはあまりタチのよくない客(ですらなく見物人)ですね。すいません。いや、僕も古書店ではどんな本でもいいから何か買うようにしていたんですけど、そういう拾い買いみたいなテキトーな本がないところがまたツライというか……。

その後、妻が行ってみたいという心斎橋のココア専門店「赤い鳥」に寄る。開業から30年あまりの時間を経たお店は、老舗というには枯れてないところがいい。いろんなココアやお菓子のパッケージが店内に飾られているんだけど、外国産のものばかりとかじゃ全然なくて「ポケモンココア」の箱まであったりして、こういうのいいなーと思いました。もちろんココアすげーうまかった。