ちょっと前に映画の「阿修羅のごとく」の紹介がTVで流れているのを見たとき。かかっている音楽をこれなんだったっけ?と尋ねられて「んーとんーと、ほれ、あれやん、ブリジット・フォンテーヌ!」と答えるのに何秒もかかってしまったことが我ながら情けない。頭髪が抜け落ちるスピードにも加速度がついているこのごろです。

それはともかく、この映画とブリジット・フォンテーヌという組合せはどうなんか? なんかこうー合ってるようなあざといような微妙やなーというかんじが頭に残っていたのですが、たまたま見かけた「向田邦子展」(1〜2年前にやってたらしい)の感想に、展示物の向田邦子の私物の中に“comme a la radio”のレコードがあったという一文を見つけました。そこからつながりなんかな?

向田邦子の本は何冊か読んだことがあるけど、正直なところ小説はまったく、エッセイがちょっと、最もよかったのは本人が書いたわけではない「向田邦子の手料理」というアリサマだったりする。けれども,向田邦子ブリジット・フォンテーヌを聴いていたというのは,わりと好印象だなー。「おいしそうな料理を作ってブリジット・フォンテーヌを聴く美人の中年女性」って魅力的じゃないですか(アーバンぶりっこ)。

仕事の本質から離れた周辺的な情報を喜ぶというのは,一言でいえばミーハー根性なんだろうけど、それでどこが悪いというか。そもそもどっちが本質なんて誰が決めたねんていうか。じゃあたとえばセシル・ビートン白洲次郎の本質ってなんやねんていうか。眼鏡抜きのアキラはみんな好きか?僕は萌えないなー。どのアキラかは各自の判断におまかせします。

向田邦子の手料理 (講談社のお料理BOOK)

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ラジオのように

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