妻はときどきじっと僕の目を見つめて「ねー、かちょう(仮名)は左翼なの? 右翼なの?」と尋ねる。とっても難問である。こういうとき求められるのは「すでに冷戦体制が崩壊して(中略)二元論で世界を解釈(中略)問題は資本がどのように民族と国民(後略20分経過)」というような、答えることを避ける回答ではない。そして「どっちでもないよ」というほど政治にまったく興味がないわけでもなく、「うーん……左翼かなー?」と、くじゅうに満ちた選択をすると、「ふーん……で、左翼ってなに?」と爆弾発言をかましてくれる妻はクールである。

ふと、人はいかにして時代遅れとなっていくかについて次のパターンを考えてみた。流行に飛びつく→ちと恥ずかしくなったり物足りなくなったりして反動に走る(なんちて!)→それがまじで身に染みつく。もんだいは第2段階の(なんちて!)というところであろう。「いや、第1段階をこなしたうえでやってるわけ!逆におしゃれ?みたいな!」ていうかんじですか。

いや、これはそのまま、左翼→なんちて右翼→まじ右翼、というパターンに当てはまるかなーて思って。僕はやっぱまだ左翼でいいかなー。