「ボアズ=ヤキンのライオン」

インターネット徘徊中に見つけた映画監督の名前にふと目がとまった。ボアズ・イェーキン。撮った映画「タイタンズを忘れない」や「アップタウン・ガールズ」は観たことないけど、ひょっとしてその名前の綴りはBoaz=Yachinなんだろうかと思ってどきどきして調べると、残念ながらBoaz Jakinだった。ということは、ソロモンの神殿の前面に建てられていた2本の柱に由来するものではなく、つまり「ボアズ=ヤキンのライオン」にも関係ないということだ。ちぇっ。
「おやすみなさいフランシス」などで知られるラッセル・ホーバンが書いた小説「ボアズ=ヤキンのライオン」は、1984年に荒俣宏の翻訳でハヤカワFT文庫から刊行されている。だけど僕がその存在を知った1990年ごろにはすでに品切になっていて、以来15年近くにわたってwant listに載りつづける1冊でありながら、現物を1度も見たことがない代物なのです。高価だからとパスしたことすらない。とはいってもそれほど希少なものかといえばそんなことはなく、巡りあわせが悪いとしかいいようがない。ここまできたらぜったいにネット書店やオークションで購入なんてしない。いつの日かブクオフや百均ワゴンで「こんなところに……」と見つけだしてやるのです。誰にでもそんな1冊はあるでしょ?