もう水曜日/まだ水曜日

たいへんです。お勤めが。
帰宅すると注文していたエリック・バーナウ「魔術師と映画」(ありな書房)が届いていた。書店でも見当たらないし、Amazonも扱ってないみたいだし、と思って自社サイトに行くと版元ドットコム経由で買えたのだった。1冊から送料無料だったのでつい。読むヒマないというのに……。
しかしこういう購入方法はすごく便利でよいのだけど、どこで本を買ったかというのが過去の記憶をたぐりよせる重要な手がかりになっている人にはちょっと困りものでもある。僕はあまり生活上のできごとに関する記憶力が強いほうではないんだけど、本棚にある本がどこの書店で買ったものかについてのみほとんど思い出すことができる。野方のはた書店で「デイヴィッド・コパフィールド」の文庫本を買ったことを思い出せば、そのあとドトールでアイスコーヒーを飲みながらパラパラ読みはじめてアパートに帰ってキッチンのひんやりした床に寝そべって読み進めた情景が浮かぶし、「批評の解剖」を大学生協で買ったことを思い出せば、サークルに顔を出して、でも早く読みたいから早々に帰ることにした駅までの道のカバンの重さまで芋づる式にあたまに浮かぶ。ふしぎだ。中身のこと訊かれたらもう「ノベル、ロマンス、サタイア、……コンフェッションだっけ?」程度のあやふやさなのにね。
あーでもなんか本を買ったときのことをいろいろ思い出すと元気が出てきましたよ。いや元気を出してる場合ではなく早く寝ろって(もう2時)。