週末の予定

休みを取って木曜から土曜まで弘前に行ってきます。
じつは弘前に行くのは2回めで、なにか具体的に憶えているわけではないけれど、なかなか雰囲気のよい町だったので、いつかまた行ってもいいなと思っていたのだった。今度も特に目的らしい目的があるわけじゃない。妻はこぎん刺し、僕は津軽塗り、そして共通して前川國男の建築見てみたいねーというくらいの関心はあるけれども、さほど広い町ではないのに2泊するので、それらをゆっくり見てものんびりした滞在になると思う。
前に弘前を訪れたときは、友人のT君の実家に遊びに行ったのだった。T君はそのころ、水中、それは苦しいというバンドをやっていた。彼らのファーストアルバムである「ひと目見て憎め」(asin:B00005IGQB)の歌詞カード裏側には本がばらまかれた写真が載せられている。島尾ミホ「海辺の生と死」、谷崎潤一郎「台所太平記」、武田百合子富士日記」、内田百輭百鬼園随筆」、大島弓子綿の国星」、高野文子「ラッキー嬢ちゃんの新しい仕事」、吉田健一「東京の昔」、岩館真理子「遠い星をかぞえて」、金井美恵子「単語集」「夜になっても遊びつづけろ」、坂田靖子ノーベル・マンション」、フローベール「感情教育」、深沢七郎「人類滅亡の唄」、……。写っている本たちはそれ以前に刊行されたものばかりなのに、こうやって見るとまぎれもなく90年代前半の文系へなちょこ学生の姿が浮かび上がってくるようです。いや、いまでも僕の本棚にはこれらの本はしっかり収まってるんだけどさ! 基本はあんまり変わりようないていうことかねー。