湖のほうへ

土曜日は滋賀方面へ出かけようよ、とすこし前から妻と話していて、でも滋賀のどこへ何をしに行くという目的はまったく決まっていなくて、ただぼんやりと近江八幡のあたりへ行ってみようかということだけ決まっていたという。なぜだ? 昨晩になってようやく、“たねや”というお菓子屋さんが運営している、日牟禮ヴィレッジというところに行ってみたいと妻が言い出して、そこがどんな場所であるのかまったく知らないままに、あ、いいんじゃないの〜と適当な返事をして出発。
たねやというと阪神の地下に出店してるとこくらいの知識しかなかったんだけど、公式サイトの地図を見てもらえばわかるように、日牟禮八幡宮の境内にでーんと和菓子・洋菓子それぞれの大きな店、その他施設を揃えたのが日牟禮ヴィレッジという施設である。古代からの歴史を持つ神社の境内になぜこんなものが存在できているのかはさっぱりわからない。とはいっても、景観には気を使っているようで、巨樹が並ぶ境内にさほど違和感はなく建物が配されているんだけど。思ったよりも大がかりで、すごい賑わっていて、たんなる菓子店というよりも“たねや帝国”とでも呼ぶのがふさわしいありさまだ。グループのPR冊子を読んで、その広範囲な企業活動、そしてアゲアゲな成長っぷりと強固な結束力を知って、ますますその感を強くする。ちなみに洋菓子は焼きたてバームクーヘンのセットを食べて、持ち帰りでパンを購入、和菓子は冷やしぜんざいを食べて、どれもおいしかったんだけどね!
それから西の湖のほうへ向かって、しばし車を停めてぼんやり景色をながめる。葦原には風が渡り、陸地に広がる田圃の上空には揚ヒバリがさかんに鳴いている。なぜだか、滋賀はやっぱり京都に近い土地なんだなあという気がした。