書店はしごの金曜日

20時半を過ぎたころに堂島のジュンク堂にたどりついたのは、昼休みにマン喫で読んだ「ブラック・ラグーン」に興奮したせいで、こりゃあ買わねばなと21時の閉店までに間に合うように慌てて会社を出たのだった。しかしなんと、棚にあるのは4巻のみで、店員さんに訊いてみたところ、注文中なんですようとのこと。ガーン。やっぱ今すごい人気なんだ……。
こうなると絶対に今日買わなくては気がすまなくなるもので、外に出てセブンスターに火をつけて、どこに行けばよいかを急いで考える。いちばん近いのはヒルトンプラザのジュンクだけど、マンガはほとんど置いてなかったような気がする。難波のジュンクは、おなじように21時閉店だとすると今から行っても間に合わない可能性が高い。旭屋本店も21時までだろうか? スクーターで向かうにはぐるりと回り道をしなくちゃいけないから、これも間に合うか微妙なところだし、おそらく堂島ジュンクで見つけられなかったやつが次に向かうのは旭屋だろう。そうするとここも品切れの可能性が高くなる。じゃあ32番街の紀伊国屋書店はどうだろう? 3年くらい行ってないので、そもそもちゃんと営業しているかどうかすら知らないけど、あの在庫の豊富さのわりに見捨てられたような客入りの少なさだったら、まだ置いてあるかもしれない。腕時計を見ると20時45分。せわしなくタバコをもみ消して、阪急方面へ向かう。
スクーターを停める場所を探して、グランドビルのエレベーターで30階の紀伊国屋へ急ぐ。マンガ専門店とはいえ、ひょっとして日本でいちばん高層にある書店なんじゃないだろうか? こんな面倒くさいところ、僕だってこんなときじゃないと来ないよ……と思いつつ、閉店間際に飛び込んで一直線に小学館の棚に向かう。あれ? フツーに平積みしてあるんだけど。在庫管理の適切さによるものなのか、それとも見渡してもやはり少ない客入りのせいなのか、まあそんなことはどうでもよくって、首尾よく「ブラック・ラグーン」1〜6巻を入手できた次第。
一気読みして、あーおもしれーと大満足。長年マンガを読んでいると、すでにストーリーも絵も描きつくされて、キャラクターも出つくしてしまってるような錯覚に陥ることもあるけれど、こんなふうに、それも活劇ものなんてジャンルではっきりと新しいものが出てくるところがやっぱりマンガのしびれるところなのだ。もっとも、僕のことをスノッブなマンガ読みだと誤解している妻は、またえらく泥オタくさいマンガ買ってきて……と呆れてましたけどね!

BLACK LAGOON 6 (サンデーGXコミックス)

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