ぼくらはきっと日曜日の朝に

昨日は会社の後輩の結婚式があったのだった。じぶんの結婚式は親族だけでさらっとすませてしまったが、他人の結婚式と披露宴に参列するのはわりときらいじゃない。安っぽいドラマと毛嫌いする人も多いかもしれないが、気分としては「ゴッドファーザー」冒頭のウエディングパーティ、あるいは黒田硫黄の「アンダルシアの夏」である。まちがっても「日本の夜と霧」ではない。しばらく前に妻がリビングで「日本の夜と霧」を観ていたとき、ちらちら眺めているうちに度肝をぬかれてきて、「あのー、これは結婚式なのですよね……?」「ええ、結婚式です……」という会話を交わした。そんな深いドラマは勘弁である。ドラマというか大糾弾大会。
ところで、新米お父さんとしていいかげん飽き飽きな会話のパターンというものがある。「娘が結婚するときは、かちょうさん泣くでしょ〜?」。あのな、昨日は結婚式という場のせいもあったのでしょうがないとは思うけど、そんな先のこと知らないっての。娘は超かわいいけど、たぶんまだ猫かわいがりというレベルですらなく、虫をかわいがるくらいの、人間にはほど遠い代物である。虫が嫁にいくといわれても想像しづらい。「女の子はねー、年ごろになったらぜったいお父さん毛嫌いしますからね」というのもおなじだ。好きも嫌いもまだろくに接触できてないんだよ! わーん。
相手は1回きりなのだろうが、返すほうは何回もおなじ話を短期間に振られるので、重なってくるとわりと消耗してくる。お願い、ふつうに「かわいいでしょう?」って訊いてくれたら、逃げ出すくらいにべらべらしゃべってやるので、そうしてください。

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