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書店のスタンダード

さいわい家から近いこともあって、新刊書籍に関してはジュンク堂大阪本店があれば特に困りはしないというのが基本的なスタンスだったわけです。
先週は連日帰りが遅くって、ようやく木曜あたりに早く帰ることができたのでジュンク堂に寄ることにしました。娘に駒形克己の「Meet colors(どんないろ)―Little eyes(2)」、さて自分のぶんは、なんか本を読む気にならないから雑誌でも買って帰ろうか。しかし気力が弱ってると何かを選ぶってなかなかむずかしいのな。雑誌売場をぐるぐるめぐって「航空ファン」(小学生のころ愛読していた)まで手に取ったあげく、閉店を告げる放送に焦らされて「大和川の自然(大阪市立自然史博物館叢書1)」をつかんでレジに向かうという予想外の行動に。おもしろかったからいいけど。


大和川の自然 (大阪市立自然史博物館叢書)

大和川の自然 (大阪市立自然史博物館叢書)


この件を教訓に、もうちょっと商品を絞った書店も行動半径のなかに押さえといたほうがいいかなーと思ったわけです。大阪市では、わりと思いつかないんですよね。というわけで、今日は西心斎橋のスタンダードブックストアへ行ってみました。昨年末にオープンした書店で、まだ行ったことがなかったのです。
とてもきれいな本棚が並ぶ店内で、感じられた特徴としては、まずファッション系の雑誌の品揃えがバックナンバー含めてとてもよいこと、それから領域としてはアメリカ系の文化を扱う比重が高いことでしょうか。後者はアメリカ村にあるからなんてベタな理由ではないんだろうけど、もし世のセレクト書店のなかで独自性を強めていくのなら、わりとおもしろい方向なんじゃないかと思います。モダンジャズ、ビートニク、ヒッピー、これらの放っておいてもいつの時代も文系男子が寄ってくるテーマだけじゃなく、それ以降のアメリカまで手を広げていてくれたらなあと思います。
あと興味深かったのは映画本のコーナーで、植草甚一双葉十三郎の本があって、町山智浩柳下毅一郎の本もあって、蓮實重彦中原昌也青山真治の本は1冊もないのですね。ほかの領域でも、わりとこのへんのカルチャーというのは軽視されていて、これは意図的なものなんだろうなあと思う。だって井上一馬の映画本なんてものが3冊置いてあるのに……。ただし、これはさっき書いたアメリカ文化重視という意味では理解できなくはないセレクトですよね。おなじくアメリカ映画について書かれていても、スタンダードブックストアが設定するアメリカという文化に引っかかるものと、引っかからないものの区分がそこにあるというだけのことだと思います。彼や彼女らのスタンダードはそこにあると。
なかなかがんばってほしい書店なので、これから機会をみつけて利用させてもらうつもりです。いまさら珍しくはないけど、お茶飲むスペースだって広くてきれいだしね!