東京のどら焼きと焼き鳥

夜が明けるころに家を出て、御堂筋線で新大阪へ。新幹線のホームで、どこかから名前を呼ばれる声が聞こえてびっくりして辺りを見回すと、偶然にも同僚の姿。名古屋に出張なんですよという彼女と、列車が来るまですこし話をして、おたがい子持ちなのに休日にまったくねえ……と笑いあう。残雪のせいで新幹線は一部徐行運転。東京には30分の遅れで到着。
徒町まで山手線で移動して、上野・うさぎやでどら焼きを購入。このために必要より早く家を出たのである。空前のどら焼きブームを迎えているわが家、(出張ついでにこれ買ってきたんだけど……)(きゃーありがとう! けんちゃんだいすき!)(がしっ)というような光景を想像してほくそえむ。
秋葉原からつくばに移動して仕事をすませ、夕方にはふたたび東京。で、東京駅の地下にグランスタというのが知らないうちにできていて、なんかすごいね、あれ。冷静に考えると駅の中であんなまともな焼き鳥が買える必要ないだろうと思うのですが、思いつつ買っちゃったりなんかしてビール飲みつつ帰りの新幹線でいい気分になってるわけで。すでにそこで売っているのは焼き鳥であって焼き鳥にあらず、需要と供給とかの古典的経済活動の原則をテッテ的かつエレガントに再構築した形而上的な焼き鳥なのである。東京はこわい町です。
帰宅して(妄想成功)、うさぎやのどら焼きをふたりで食す。うまかった……! これまでナンバーワンを保っていた鶴屋八幡を超えたかもしれん。