ハワイ旅行

勤務先の社員旅行みたいなもんがありましてですね、費用(安い)を負担すれば家族も参加OKだったので、妻と娘と3人でハワイはオアフ島へ行ってきましたよ。
16日の22時に関空発。バシネットを設置できるシートをとってもらっていたけれど、娘はあんまり寝てくれなかった。秘密兵器として用意しておいたおもちゃにも関心を示さず。もにょもにょしたままホノルル空港に到着、現地時間16日の10時すぎ。BSEのせいで肉関係の持ち込みがとてもきびしくなっているとJTBの担当者に脅されていたので、ベビーフードもエキス含めて肉フリーなかんじで用意していったのに、いざ入国のときは特にチェックもされずにスルーであった。
そのままバスで市内観光。そんでホテルにチェックインして、あとフリー。外で夕食をすませてホテルに戻って寝ようとするものの、娘は時差ぼけのせいか、いつもとちがう部屋のせいか、なかなか眠らずに一夜が過ぎるのであった。
17日はフリー。

ホノルル動物園に長く暮らしたらしい象の銅像と対面する娘。外国にくると、こういうモニュメントへの欲望みたいなものを感じることが多くて、わりとそういうの日本人には希薄だよねと思うのだけど、まあ、たんに観光客には銅像が目につきやすいというだけの話かもしれず、カメハメハ大王やカラカウア王の銅像も、現地のひとにとっては大阪証券取引所前の五代友厚像くらいの存在感なのかもしれない。
ウィークデイの午前中だったせいか人出もすくなく、幼稚園児の集団が目につく程度で、落ちついた雰囲気のよい場所だった。公園の一部であるかのような、自然に溶け込んだ動物園。幼稚園児たちは鯉に興奮していた。ギフトショップではたくさんのださいオリジナルグッズが販売されているのですけど、見ているうちにだんだん「わりとかわいいかも……」と思えはじめてきて怖かった。

ちょっと東に歩いたビーチ側にはワイキキ水族館がある。動物園にいるときから娘はバギーでうとうとしていたのだけど、ここに至って完全に沈没である。水族館のスタッフには「夢のなかで魚たちと楽しんでるはずだよ!」などとなぐさめられるしまつ。すごく小規模で、巨大水槽やアトラクションも何もない水族館なんだけど、ふつうの水槽展示じたいがかなりハイセンスで、われわれオトナが楽しめたからまあいいんですけど。
ここのショップでは仕掛け絵本を購入。シンプルで丈夫なのがいい。

Here is Angelfish! What color do you think she is?

Angelfish is yellow with lovely black stripes.
あと、気持ちわるいタコのおもちゃも買った。
18日もフリー。
前の晩も娘はぐずっており、僕と妻の身が持たなくなってくる。ほんとうはこの日にコンテンポラリー・ミュージアムの庭園に行くというオトナ向けの予定を立てていたのだけど、しゃあないなと断念。バギーに乗ってばかりじゃつまんなかろうと昨日の行程を反省して、この日は徹底的に娘と遊ぶことにした。
まずはホテル近くのビーチに出かけてみたけれど、波打ちぎわに行くだけで娘はまじ泣きである。すこしでも足を水につけようものなら大魔神のごとくお怒りであった。あきらめて砂浜に退避するが、娘の恐怖はおさまらず、天を仰いで何かを拝んでいた。

しょうがないのでビーチ近くの木陰になっている芝生で遊んでいたのだけど、これが大成功である。これまで稀にしか見せなかったひとり立ちを完全マスターしよったのである。裸足でぐっとやわらかい芝生を踏みしめる娘。なかなか感動的である。世にあるスピリチュアルなハワイ体験というものを三文お安く見積もる僕であるが、(やはりハワイの大地パワーが……)とかうっかり思った。観光客ばかりのワイキキ・ビーチなんですけどね。
あとは近所を散歩して買い物など。そしてこの夜は娘もわりとぐっすり寝てくれた。
19日は夕方に社員が集まるパーティがあって、それまでフリー。アラモアナ・センターに買い物に行ってから、昨日に引きつづき芝生で娘と遊んだりしたくらい。そんで翌20日の12時にホノルル発、21日の16時に関空着で帰ってきました。
ごらんのとおり、フリーの3日間もずっとワイキキばかりにいました。もうちょっとノースショアのほうとか行ってもおもしろかったかなあと思うけど、レンタカー禁止令が出ていて、そうすっとバスに乗るのも、オプショナルツアーに参加するのも、1歳児連れだとちょっとなあと気後れして、こういうスケジュールになったしだい。
ほしいものあったら買いなよと妻は云ってくれていたけれど、けっきょく買い物もほとんどしなかったなー。自分用のものといえば、ABCストアで買った「A Pocket Guide to Hawaiian Birds」というペーパーバックくらいである。
彼の地ではふだん見かけない鳥がたくさんいたので、非常に楽しかった。到着早々にチョウショウバト(Zebra Dove)がそのへんにいるのを見かけて、ちっちゃくてかわいらしい鳩……!と感嘆したものの、いたるところにいるし、よく見りゃやはり鳩特有のどんくささもあり、最終的にはヒヨドリ並みの扱いに下落した。なんといっても最強にキュートなのはコウカンチョウ(Red Crested Cardinal)である。

鳥が撮れるカメラとレンズほしい……。
次点はオナガカエデチョウ(Common Waxbill)。見かけたものをざっと挙げても、メキシコマシコ(House Finch)、インドハッカCommon Myna)、ショウジョウコウカンチョウ (Northern Cardinal)、ニシマキバドリ(Western Meadowlark)、ベニヒワCommon Redpoll)、……ただこれらのほとんどは海外からの人為的な移入種であって、それを考えると無邪気に喜ぶのもまずいかもしれないけど、ただ市街地でこれらの鳥の姿、鳴き声があちこちにあるというのは正直うらやましい。あとポケットガイドには、ワイキキ上空にもグンカンドリやカツオドリが飛び交うというようなことが書いてあったけど、これは見ることができず。肉眼で視認できるものかようしらんけど。
あと娘はここでも実際より小さく見られていた。だいたい「何ヶ月?」と訊かれるので、「ちょうど1歳になったとこ」と答えると驚かれる。なんでだよ、白人の赤ちゃんだって髪の毛なんてまともにねえだろうよ。そしてホテルの従業員は「うちの子は7ヶ月でさー」などと携帯の待受画面をいそいそと見せてくれ、世界の親はみんな馬鹿だなあと感じるとともに、おまえ仕事しろと思った。
そしてお父さんはビールを買うときになんの支障もなく買えたのだけど、あとで会社の同年代や年上のおっさんたちが「ビール買うときID見せろとか云われてもうてな」「俺も俺も」などとうれしそうに会話しているのを聴いて、こっそり蒼ざめていたという。
とりとめないですけど、こんなかんじで。