淀屋橋odona

戦後の一時期、愛珠幼稚園→愛日小学校→船場中学校→大手前高校というのが船場のエリートコースだったと聞く。番町小→麹町中→日比谷高校の大阪版みたいなものですね。しかし愛日小と船場中は児童数の減少によってすでに統廃合され廃校となってしまっていて、その愛日小学校の跡地にこのまえできたのが、淀屋橋odona。さきの週末にぶらり行ってきました。
http://www.odona.jp/
B1〜2Fが商業施設、そっから上層はオフィススペースという最近よくあるパターンの建物なので、買い物めあてにわざわざ出かけるとなるとがっかりするかもしれない(じっさい「たいしたことあれへんがな」というおばちゃんもいたなー)。でも、淀屋橋ではたらく人はもちろん、地下鉄の駅直結なので寄り道しやすいし、最近はこのあたりを徒歩圏内に暮らす人々も増えているので、そういった人たちには便利なんじゃないかな。
男もんの洋服屋はたぶんドレステリアジャーナルスタンダードのTRISECTというやつ(本体とのちがいはようわからん)が目玉であり、後者で帽子を買ったらオープン記念のTシャツがおまけについてきたのでトクをした。寝間着にしているサッポロ生搾りのTシャツが破れかけているので、交代要員となるであろう。
昼ごはんはエル・ポニエンテ系列のファロ・デル・ポニエンテで。バルとレストランに分かれていて、おまけに道をはさんだ向かいにはエル・ポニエンテ・カルボンがあり、ポニエンテ村といった様相を呈している。使い分けにはべんりだけど、こんなに集中してだいじょうぶなのだろうか。
ほかの飲食店としては、パンデュースの初支店やポンテベッキオの新しい支店が入っていて、贈られている花をながめていると、同業者間の交友関係がうかがわれておもしろい。ポンテベッキオの創業は本町橋のあたりだと聞くけれど、通りがかりのおばちゃんにかかると「ポンテベッキオってあれやろ、ゼー六のわきにあったとこやろ」となり、大阪随一のリストランテもだいなしである。
あと書店は文教堂。面積・冊数でいえばほど近い堂島ジュンク堂にかなうはずもないけれど、選択肢がふえるのはよいことです。これまで近所になかったから興味なかったんだけど、文教堂といえば株主優待の5%割引。ちょっと見てみたら株価もいい具合に低めで、じつは配当率も悪くない。ほほう……。
ぐるりとひとめぐりして僕はわりと気に入りましたよ。最近は全国的にそうだと思うけど、こういう不動産屋が開発主体の施設がうまいかんじで商業テナントを引っぱってくる傾向があるよね。西梅田サンケイビル跡地にもうすぐできるブリーゼタワーも一次発表があったけど、アローズの関西旗艦店とアラン・デュカスだってさ。こういう動きを横目に、梅田の百貨店戦争はどう進んでいくのかなー。まだまだ中身の話をできる段階じゃないのはわかるけど、どーんと売場面積増床の話ばっか先行しちゃって、このひとたちは大艦巨砲主義ということばと、その悲しい末路を知っているのか、すこしばかり心配になるのであった。