倉敷と直島

土日に倉敷、直島へ行ってきました。
倉敷に到着して、まずは黒田蒲鉾店で鮮魚カステラを買い食い。最終的には娘がひとりで半分以上むさぼり食っていました。
Kuroda Kamaboko Shop  Sengyo Kasutera(sponge cake made from fish)
すぐ近くのうどん屋で昼食を食べてから、本町の方へ向かって、平翠軒、倉敷帆布、蟲文庫、fuca1016など。平翠軒は森田酒造が営業している食料品販売店で、全国各地から独自のセレクトでおいしそうなものを集めている店。いろいろ欲しいものが多かったけど、要冷蔵のものが多かったのでそれらはあきらめて、乾物や瓶詰を中心にいくつか購入。蟲文庫さんはさっと棚を眺めただけで(すてきな棚だった)、杉浦明平の「東海道五十三次抄」を購入。妻が三河の出身なので、結婚してから杉浦明平を読むようになりました。わかる、私にもわかるぞ、ていうかんじで。そんで来た方角へ戻って、三宅商店でおやつの時間。五十嵐豊子さんの「おみせ」がテーブルに置いてあって、娘がぱらぱらめくっているのを見ていると雑貨商時代の三宅商店が描かれていた。いい絵本だなー、これ。

おみせ (こどものとも傑作集)

おみせ (こどものとも傑作集)


Honmachi scenery
おねむです。
そんで最後に倉敷民藝館。たいへんすばらしくじみであった。すぐ近くに大原美術館工芸館もあるし、はでな民藝はそちらにおまかせしてというかんじなのかもしれないと推測してみる。
Kurashiki folkcraft museum
日曜日は9時過ぎのフェリーに乗って直島へ。宮浦港へ着くと、草間彌生の赤かぼちゃがある。娘がたいへん喜んでたのでよかった。お父さんも中に入ったりしてはしゃいだ。
Akakabocha05(Yayoi Kusama)  Akakabocha04(Yayoi Kusama)
それから午前中は地中美術館へ。館内はベビーカー禁止。というか、階段が多いのでじっさい役に立たないであろう。勉強せずに出かけて(最近ヒマじゃないのですよ)、帰ってきてからも勉強していないので、どうやら、ああ見えて地中に建造されているらしいぜという不確かな情報しか知らないのですが、いやさすがに安忠建築だということくらいは知ってますけど、もう本当に訪れてよかったといえる美術館でした。モネも、ジェームズ・タレルも、ウォルター・デ・マリアも、すべてがあの美術館でないと体験できないもので、それも11月の青空にめぐまれたあの日の体験はその場かぎりのもので、訪れる人と時によってその姿を無限に変えるふしぎな施設であろうと思われます。できたら何度でも何度でも行ってみたい。なりゆきで時間的にきつかったら無理して行かなくてもいいんじゃないの、なんて云っていたじぶんがおそろしい。
海辺で黄かぼちゃを見て、午後からは本村地区の家プロジェクトへ。
Kikabocha02(Yayoi Kusama)
大竹伸朗の「はいしゃ」は、すみずみまで手を抜かずに大竹伸朗になってるのがすごいんかな、という点で妻と意見が一致した。杉本博司の護王神社は楽しみにしてたけど、もう日がかげってきてた時間帯だったせいか、それほど(おっ)というかんじでもなかったです。
Haisha(Shinrou Otake)  Go-ou Jinja(Hiroshi Sugimoto)
あと予約が必要な「きんざ」も体験することができました。築200年の古民家の内部にひとりで入って鑑賞するというもので、いってみれば感覚の変容を求める装置系の美術なわけですが、薄暗いなかにひとりで座っていると、どうやら管理役の老女の孫らしき「とうちゃんがきんざで待ってろって!」というような大声が聞こえてきたりして、なんかそういうのも含めて、いい場所だなあと思いました。あと、妻が鑑賞しているあいだは僕が外で娘と待ってたんですけど、急に歩き回るを止めたかと思うと、僕の両手をぐっとにぎりはじめて、(あ、これはうんこ中のサイン……)と予想外になんでもありの「きんざ」体験でした。
Honmura port
夕方にフェリーで宇野港にもどって、家に帰ったら10時近く。つかれたけど楽しかったな。