とーしゃんとかーしゃん

午前中は娘と公園へ。きのうの雨のせいで日陰の地面はまだしめっていて、そんなことにはかまわず娘はあちこち走りまわって遊ぶ。昨晩に妻が夜なべをしてつくったパンツも泥まみれ。
午後はピングーのDVD。おやつに煮干しを与えてみたところ、ぱくぱくぱくと際限なく食べる。また地味な好物がひとつ増えてしまった。
Utsubo Park  Biting dried sardin
ピングーのDVDを観ていて興味ぶかかったことがふたつあります。
ピングーのパパとママが映っていると、教えてないのに「とーしゃん!」「かーしゃん!」と娘が云うのである。ピングーの世界では、固定化された性役割というのはわりと慎重に排除されているし(パパも卵をあたためたり、洗濯や編みものをしたりする)、外見だってママのほうにまつげを描かれている程度のちがいしかない。それなのになんでわかるんだろう?というのがひとつ。
もうひとつは、ピングーのパパとママを、とーしゃん、かーしゃんと呼ぶということは、“とーしゃん”と“かーしゃん”という単語は、僕と妻という特定の人物を表す固有名詞ではなく、なんらかの立場というか、関係性に基づいて付与される呼称だということを娘が理解しているということです。へー、と思って風呂に入ってるあいだにインタビューしてみました。
僕:(じぶんを指さして)これだーれ?
娘:とーしゃん!
僕:じゃあ、おとうさんてだーれ?
娘:(僕を指さすかと思いきや)、かーしゃんのー、とーしゃんはー、かーしゃんのー、とーしゃんのー、かーしゃんのー……
僕:うーん、ちょっとわかんなくなってきたね。じゃあ、○○○(娘のなまえ)ってだーれ?
娘:○○○!
僕:へー! そうだよねえ! じゃあ、おとうさんと、おかあさんって、どういう関係?
娘:とーしゃんのー、かーしゃんのー、とーしゃんのー、かーしゃんのー、ばいきんまんのー、とーしゃんのー、あんぱんまんのー、……
僕:うーん、ばいきんまんはあんまり関係ないんだけどね。ちょっとむずかしかったねー。じゃあそろそろお風呂あがろうねー。
最後はほんとうに混乱してきたので中止しましたけど、やはり、父と母というのはなんらかの関係性のなかでしか成立しない概念であるということは、娘なりにわかっているような気がします。おもしろいな!

ピングー シリーズ1 [DVD]

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