アナ・コッポラの名前は

「苺ましまろ」に出てくる女の子のひとりがアナ・コッポラっていう名前なのな。えーこれってアナ・トレント＋ソフィア・コッポラ？なんて思っちゃうんだけど、どうなんでしょうか？　「ミツバチのささやき」と「ヴァージン・スーサイズ」は、いつのまにかオタ認定の少女映画になっているのでしょうか？
まあ僕だって「アナちゃんかわいいよねムフー」とか鼻息を荒くしていたわけだから他人のことはいえない。いちおうそのムフーには、歴史背景、映画史的記憶を援用して「ミツバチのささやき」の擁護を図る物言いに対するある種の衒いというか、これが俺の映画の観方なのって仁義を切る感覚といったものがあったような気もするけど、今思うとムフーと萌えーのあいだになにも違いなんてないような気もするしな。
「ヴァージン・スーサイズ」も、オタ受けしたとしてもそれほど意外ではない。「映画としては……」という留保をつけられながらも、ガーリー節に絶賛の嵐！　僕は知っている、わが妻も当時の日記に「ミーハー心で見たけれどミルク・フェドは着ていきません、そこまでは」とか書きながら「色んな場面で涙しそうになりました」とソフィア・コッポラのこぶしに搦めとられてしまっていたことを。「苺ましまろ」のキャッチフレーズが“かわいいは、正義！”っていうんだけど、そういうロジック抜きの飛躍（つまり、萌え）ってガーリー・ファンダメンタリズムとわりと親和性が高い気がします。あ、ちょっと辛口になってきた。だってガーリーの人はおっちゃんに冷たいんやもん。「女の子にしかわからない」とか低能なことを言うやつはそこに直れ！　「ひなぎく」もオタ認映画にしてやる！　はー、生意気な女の子を掌の上でコロコロ転がすような素敵なおじさまには、なかなかなれそうにありませんね。

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