おぼえがき
- 終日雨もようだったので家にこもっていた一日。
- 父親からもらったキングセイコーがしばらく前から動かなくなってしまって、オーバーホールに出したときも部品がもう手に入らないということで日付けを合わせられないまま使っていたような具合だったので、修理もあきらめてほったらかしにしていたわけです。それ以後、腕時計のない生活を送っていたのですが、サラリーマンという立場上これはあまりよろしくないので新しい時計を買ってしまった。あわわ、いきなり貧乏に……。
- 昨日は妻の友人(妊娠中)が大阪に遊びにきていて、僕もいっしょに三人で美々卯の本店でうどんすきを食べました。妊婦ふたりと食事をするというのもなかなか得難い経験であろう。先月海外旅行に行ったというので、へーどこに?と訊いてみると、カンボジアとタイだって。アンコールワットを訪れる妊婦!
- 美々卯のうどんすきって初めて食べたんだけど、きちんとおいしくて感動しました。“うどんすき”ってもともと美々卯の登録商標だったんだね。参考→うどん - Wikipedia
- 今ではまったく読むこともなくなってしまったけれども、十代のころに同時代の日本の小説のおもしろさを教えてくれた作家のひとりとして大いに感謝しているわけだし、なにより身体の奥深いところに刻みこまれた文体の影響っていうのはたぶん消えてなくなることはないんだろうと思う。ていうのが村上春樹に対する僕のスタンスなわけですが、その村上さんがとうとう「グレート・ギャツビー」を翻訳したという。そうかー、60歳になったらやるっていったらホントにやるタイプの人だもんな。頭が下がる。そして読んでみた。
- 旧訳(野崎孝)が手元にないので細かく比べることはできないけれど、村上さんの翻訳には「The Great Gatsby」の奇妙な部分が色濃く出ているような気がします。青年の夢想、恋、野心、挫折といった普遍的なコードを1920年代のアメリカという特定の舞台に落とし込んだ小説としてとらえたのが野崎訳だとするなら、幽霊のような青年が幽霊のような妄執にとりつかれ幽霊のように過去に閉じ込められるという、とても観念的な小説であるのが村上訳。まあ、それは僕の読み方のほうが変わってしまったせいかもしれないけどね。
- ところで、フランシス・スコット・フィッツジェラルドって漫画みたいな名前だよね。あるいは銀英伝とかに出てきそうな。
- 作者: スコットフィッツジェラルド,Francis Scott Fitzgerald,村上春樹
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2006/11
- メディア: 単行本
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