みなごろしの日曜日

vodafone702NKを使いはじめてから2年近く経つんだけど、年末に自宅自分用のPCをマックからウィンドウズ機に買い換えたせいもあって、またいろいろ試してみてるところです。いちばん気に入ってるのが、ReadMで縦書きフォントを使えるようにしたことで、これで青空文庫のテキストを読むのもずいぶん違和感がなくなったように思う。11ptのフォントでフルスクリーン表示にすると画像のとおり16w・12lで読めるから、液晶画面が大きくない機種のわりには十分満足できるレベルです。ReadMの場合は、たとえばドコモのreateのようにテキストデータを画像ファイルに偽装していないのに(だよね?)、それを生かした仕様になっていないのが惜しいところ。文中検索とか、選択コピペくらいの機能があったら、もっと使えるのになあ。ま、それはともかく、ちょっとした時間に携帯電話で薄田泣菫小出楢重の短いエッセイを読めるというのは悪くない。
今日は箕面の109シネマに「マリー・アントワネット」を観に行ってきました。お菓子にドレスに靴に犬に、それからもちろんキルスティン・ダンスト本人もめちゃくちゃかわいいわけですが、やっぱり隣でこのうえなく楽しそうに観ている妻ほどにそういった要素に入り込めるわけはなく、じゃあそこでおっさんはこの映画のひ弱さを指摘しはじめるかというと、そうはならないところがソフィア・コッポラの凄腕なところである。「ロスト・イン・トランスレーション」で、東京の風景にジーザス&メリー・チェインの「ジャスト・ライク・ハニー」をぶちかまして、おっさんたちのハートをわしづかみにした手管が今回も生きてるからね。パーティーの場面で流れるニュー・オーダーの「セレモニー」! こんなの聴いてしまったら、そしてスクリーンには綺麗なやけっぱちの女の子が映っていたら、素面で観ればあざとく感じるだろう庭園での夜明けだって、迂闊にもじーんと心にしみる情景になってしまう。そうそう、朝まで遊んだよな、って。まったく、ガーリー・フィルムってよりは、30代文系男子みなごろしフィルムでした。

マリー・アントワネット オリジナル・サウンドトラック

マリー・アントワネット オリジナル・サウンドトラック