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土曜と日曜は妻に会いに

土曜の朝、新大阪からこだまに乗って妻の実家へ。
未読の文庫本が手元に見当たらなかったのと、最近ちょっと長編小説を読んでいなかったような気がして、大江健三郎の「万延元年のフットボール」を車内でのお供に。小説を読むひとならだれでも、自分の読みの変化を測る物差しのような作品をいくつか持っているんじゃないだろうか。僕にとってこの小説はそんなもののひとつ。とはいえ、まもなくこどもが生まれてくる予定の人間としては、ちょっと読むタイミングではなかったような気もするなー。
半月ぶりに会った妻は元気そうで安心した。お腹も大阪にいたころより、もうひとまわり大きくなっているようなんだけど、おもしろいのは会う人たちが「だいぶ下がってきたねえ」と話しかけることで、そうやって云うのは10人中10人が経産婦なんである。男性には子持ちであるかどうかにかかわらず、「下がってきた」という語彙は見られない。あっ、これは経産婦どうしの合言葉なのだな、と感心した。
ちょうど数日前にひと足早く出産を終えた妻の友人の入院先に、子どもを見がてらお祝いに行った。妻もおなじ病院で出産予定なんだけど、なかなか生々しい話を聞かせてくれたせいで妻がおののき、「けんちゃんもいっしょに会陰切ろうよ」とまちがった方向へ弱気になる。いや、そもそも僕に会陰はありませんから……。
日曜の夕方まで一緒にいて、いろんなことを喋って、帰りの新幹線に乗った。これでつぎに来るときにはもう、子どもが生まれるんだなあと思うとすごい不思議ですね。
ところで、このはてなダイアリーを書きはじめたのが2003年の3月15日なので、いつのまにか丸4年が経って、5年めに入っていることになる。このあいだに生まれては消えていったおもしろいブログたちのことを考えると(先週もとっておきの真摯さと饒舌さを兼ねそなえたブログがひとつ閉鎖された)、この平穏無事ぶりに苦笑するしかないんだけど、読んでくれている人がいることにはいつも感謝しています。ありがとう!

万延元年のフットボール (講談社文芸文庫)

万延元年のフットボール (講談社文芸文庫)