ほたるまち

福島1丁目に「ほたるまち」と命名された再開発街区が町びらきしたというので、散歩ついでに寄ってみることにした。

中之島を南に眺める、堂島川沿いのこの場所は、もともとは阪大医学部附属病院跡地だったらしい。そこに朝日放送の新社屋、堂島リバーフォーラム(多目的ホール)、The Tower Osaka(集合住宅)、そのほか商業施設などが建設されているところ。
営業を開始している数すくない施設のひとつが大丸ピーコック。スーパーマーケットとしてはかなり狭い店だと思うけど、たとえばバターだったら、エシレ、トラピスト、カルピスバターを売ってるという、ええもん置いてますよというかんじのスーパー。といっても、やたら高級ぶるというわけでもなく、ワインは2000円以内のリーズナブルなものを中心にそろえているというように、なかなか絶妙なとこをついてるのですね。

ロイヤルホテル直営のカフェで休憩。本日の娘は楳図調。ソファでごそごそ、おちつきがない子である。

窓から堂島川の対岸に見える黄土色の建物がダイビル。すぐ左手奥に建設中の中之島ダイビル・イーストが竣工する2009年以降の取り壊しが決定しています。以前にも書いたことがあるけれど、僕はこの取り壊しに反対していません。とはいえ、こうやって窓辺からの光景の一角としてたたずむ姿を見ると、このまま残されるべきであるような気にもなってくるのですが……。でもやっぱ建築は飾りじゃねーしな。
ところで、この「ほたるまち」という名称は、蕪村の「淀船の 竿の雫も ほたるかな」という句からヒントを得てつけられたらしい。なんとリリカル。しかし、関係者のみなさんは、蕪村には「学問は 尻からぬける ほたるかな」という句もあることを知っているのだろうか。学術施設として、慶應の大阪キャンパスの開設も予定されてるらしいんですけど、だいじょうぶなのだろうか、ほたるまち。