大阪のおまわりさん

夜に御堂筋を走ると、あまり信号に停められずにすむからきもちいいですね(深夜なら梅田から難波までノンストップで走れるというけれど、それはまだ未体験)。梅新南ランプで御堂筋におりると、まずはすぐ大阪市役所前の信号で停まって、そこからは土佐堀通り、本町通り、中央大通りをすぎて、南船場まで走れる。昼間はこの区域がいちばんすきだけど、夜はスカイラインもよく見えないし、このあとの心斎橋あたりの風景のほうがぐっとくる。新橋交差点をわたると一気にまぶしく、きらきらした町に変わるのである。とはいえ、ここできょろきょろしていては千日前通りの信号につかまってしまう。そごう、大丸まえあたりの路駐に気をつけながらスピードを落とさず走れば、もう難波に到着である。
仕事帰りに難波まで足をのばしたのは、近鉄特急の前売りを買っておきたかったからなんですけどね、こんなときにかぎって架線の故障で近鉄がほぼ全面運休になっていて、駅は仕事帰りのひとびとがあふれかえっているありさま。
混乱をふせぐためか、警察官もけっこうな人数が姿を見せていて、このひとたちが駅員にまじって、路線図を広げながらいっしょうけんめいお客さんたちに振替輸送や別ルートの説明をしてるのが、なかなかほほえましかったです。なんてここで終わっとけばイイハナシダナーだったんですけどね……。
おっさんがひとりですね、女性駅員に喰ってかかってたんですわ。無料振替輸送の対象は定期を持ってる人だけで、それ以外の人は通常の料金を払って乗るしくみらしくて(このへん漏れ聞いたただけなのでちがうかも)、不公平やろが! なんでそんな不便なもんに金払わなあかんねや! と吼えてたのですね。そしたら、さっきまでにこやかに説明していた、人のよさそうな警察官の顔がさーって大魔神チェンジをしたかと思うと、おっさんをどんて小突き飛ばしたのでびっくりした。おいあんたちょっとあっちいこか。さらにどん! おっさんはぶつぶつ云いながら退散の巻。
いやいやいや、小突いてええの? って、もちろんだめに決まってんだけど、この場面では当人からもまわりからも文句は出ないであろうという判断がするどすぎると思った。空気読めすぎである。警察官という職業がらその手の嗅覚って不可欠なんだろうけど、大阪の警察官はだれにたいして暴力をふるうべきかをとことん心得てるような気がするなー。ほら、先月だってもにょもにょ。