店をひらく

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いらっしゃいませ、いらっしゃいませ、なにがいいですか。店びらきをはじめたCJに尋ねてみる。あのう、ここは何屋さんですか。あのね、本屋さんだけど、うちわも売ってる、チョコチップクッキーのお店です。へえ、じゃあね、本は読んだことあるやつばっかりだし、うちわは寒いし、チョコチップクッキーをもらおうかな。えーとね、チョコチップクッキーはやっぱり売りません。え? 買うなら本を買ってください、いらっしゃいませ。なんだい、こんな店二度とこねえよと立ち去ったら、ふて寝している店主のもようである。
お店屋さんごっこという遊びが、なぜ、こんなにもこどもの心を惹きつけるのかは、ちょっとよくわからない。歴史的にはそれほど普遍的な遊びというかんじはしない。貨幣経済の発達以前に、いらっしゃいませーと遊んでいたこどもがいたとしたら、ちょっと天才すぎる。逆に、有店舗販売の機会がどんどん少なくなっていくことが確実な今後のよのなかにおいては、お店屋さんごっこというのは、やっぱりリアリティを失っていくのだろうか。ねえおじいちゃん、アフィリエイトごっこしようよ、わたしまとめサイト作るからおじいちゃんはちゃんとクリックしてね。孫にそんなふうに遊んでもらえるとしたら、なかなかおもしろそうである。