あれはロボット

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昨年末におそうじロボが家にやってきました。これの働きぶりがなかなかかいがいしく、すこぶる評判がよろしい。きれい好きの妻も満足、CJも「ルンバがんばれー!」と、惜しみない声援をおくっています。まあ、その気持ちもわからんではない。電源を入れると、ピポッポッポッパーといかにもロボットらしい音を発してそうじをはじめ、終わると、勝手にふらふらドックに戻って充電をはじめるのである。愛らしい。
とはいえ、やつはロボットなので、とうぜんわれわれの知らないところで、人類に代わって世界を支配しようと企んでいたりするのである。家中が寝静まったころに、ほかのロボットたちと連絡を取り合い、マザー・ルンバの指示を待つ。まいにちコツコツと家のなかを掃除しているのは、地形を完全に調べあげるためだったのか。あえなく主従関係は入れ替わり、かちょうさんは家でおそうじ、ルンバは会社に働きに出かけるのであった。
それもいいんじゃないかと思う連休の終わりの夜です。

2011年のごあいさつ

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あけましておめでとうございます。
年末年始はテレビで歌番組など観る機会が増えるわけですが、CJがなかなか熱心に観るようになっております。AKB48とかKARAとか、だいすきみたい。こいびといじょうともだちみまん〜とかまちがえて歌う。なんだそれは。そしてYouTubeでPVを探しては、振付の研究に余念がないこのごろです。しかし、幼児の文化受容の姿勢の偏りなさというのは、おもしろいなーと思います。アイドル歌謡を好みながら、この冬いちばんのお気に入りのコートのフードをかぶって「マックスみたい?」って微笑んだりする。そんなふうに邪念なく、すきなものをすきでいてくれたらと願います。
ちなみに、JJは起きてるあいだはひたすらタオルをみずから顔の上にのっけて手足をばたばたさせるという遊びに興じています。まだ虫みたいなの。
そんなかんじで、ことしもよろしくお願いします。

『ぽかん』という雑誌

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大阪・北堀江の貸本喫茶ちょうちょぼっこの真治さんが『ぽかん』という雑誌をつくりました。僕も書かせていただいています。ある日とつぜん真治さんから、書きませんかという話をいただき、安請け合いがとくいなのでオッケーよと進んだしだいです。かちょうさん名義ではないですが、まあ、いつもとおなじ、妻と娘しか出てこない文章です。
しかし、ふだんブログに書いてるようなかんじでいいですからといわれたものの、いやーちょっとはブッキッシュなことも書かないとまずいんじゃないの……と思ってお送りしたら、次はプリキュアのこととかも書いていいですからねと気遣われました。ギギギ…。
まあ、僕のはともかく、とてもおもしろい文章ばかりで読みごたえのある雑誌です。ぜひぜひご覧ください。販売店舗や通販方法、それから目次などは以下のページへどうぞ。

『ぽかん』 http://www006.upp.so-net.ne.jp/pokan/

店をひらく

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いらっしゃいませ、いらっしゃいませ、なにがいいですか。店びらきをはじめたCJに尋ねてみる。あのう、ここは何屋さんですか。あのね、本屋さんだけど、うちわも売ってる、チョコチップクッキーのお店です。へえ、じゃあね、本は読んだことあるやつばっかりだし、うちわは寒いし、チョコチップクッキーをもらおうかな。えーとね、チョコチップクッキーはやっぱり売りません。え? 買うなら本を買ってください、いらっしゃいませ。なんだい、こんな店二度とこねえよと立ち去ったら、ふて寝している店主のもようである。
お店屋さんごっこという遊びが、なぜ、こんなにもこどもの心を惹きつけるのかは、ちょっとよくわからない。歴史的にはそれほど普遍的な遊びというかんじはしない。貨幣経済の発達以前に、いらっしゃいませーと遊んでいたこどもがいたとしたら、ちょっと天才すぎる。逆に、有店舗販売の機会がどんどん少なくなっていくことが確実な今後のよのなかにおいては、お店屋さんごっこというのは、やっぱりリアリティを失っていくのだろうか。ねえおじいちゃん、アフィリエイトごっこしようよ、わたしまとめサイト作るからおじいちゃんはちゃんとクリックしてね。孫にそんなふうに遊んでもらえるとしたら、なかなかおもしろそうである。

CJの映画人生・濫觴篇

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きのうはCJと映画を観にいってきました。「ハートキャッチプリキュア! 花の都でファッションショー…ですか!?」。封切日初回の上映を観にいくなんて、何年ぶりのことであろうか。CJはこの件で「前売り」ということばを覚え、僕たちには「前売り買った?」としつこく確認し、保育園では「CJ前売り買ってんでー」とじまんしていたらしい。
映画自体はおもしろかったです。キュアムーンライト魅せるよねえ……。という発言からもわかるように、僕はわりとこどものころからああいう脇キャラを好むタイプなんですが、CJはキュアブロッサム一択なのですね。わが娘ながら、そのへんちょっと意外。あと映画館では、大きいおともだちの姿が目立ちました。ななめ後ろに陣取っていた男子四人組、上映の最後に来春公開のプリキュアオールスター劇場版の告知がはじまったら、「おっ、これは……?」「きましたよー!!!」などと叫んでいて、まんがのようであった。
しかし今年に入ってから劇場に足を運んだ映画が、「アリス・イン・ワンダーランド」、「トイ・ストーリー3」、そんでこのハトプリ劇場版の3本だというのは、ちょっといかがなものか。もうすこしは、じぶんの好きな映画も観にいこうと思う。とはいえ、CJと映画を観にいくという行為じたいはけっこう気に入っていて、ほら、映画に一緒にいくのはおとうさんっていうシチュエーションは、なかなか美しいではないですか。おかあさんには内緒だよなんつって、帰りにカフェ寄って、あったかいココアとケーキ頼んであげたりするのさ(妄想)。しかしおそらく、映画はけんちゃん連れてってあげなよとうながす妻は、いい按配にじぶんも楽しめる映画をCJが鑑賞できる頃合いになったら、すっとそのポジションを入れかわるつもりなのではないだろうか。娘を映画好きに仕立てるまでまかせておいて、おいしいところだけいただくタイミングを虎視眈々と狙っているのである。許されませんぞ、そんなのー!

うわきのサイン

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CJによってかたちづくられた不穏なものがたりの現場。
さて、最近のかちょうさんの悩みは、妻との交流がすくないことである。社畜月間に突入してるからって、まあ僕のせいなんですけどね。今週は帰宅するのが日付けが変わってからのこともあり、そうすると妻はCJとJJ、ふたりの乳幼児をかかえて先に寝ていることになる。顔を合わせるのは慌ただしい朝のみじかい時間だけということになり、いきおい会話は業務連絡のようすを帯びることになる。こんなことでいいのか。たとえば、僕がうわきをしていたとしても、妻は気づかないのではないだろうか。パンツを裏返しに履いて帰ってくるとか、あるいは履き忘れてむきだしで帰宅するという致命的なミスをおかしたとしても、妻が気づくタイミングはないのではないだろうか。
とはいえ、これは僕にも当てはまる。妻の化粧の変化や見なれない洋服がうわきのサインとか、そういう俗説あるじゃないですか。わるいけど、そういうの忙しい時期じゃなくてもあんまり気づかない自信がある。おそらくわれわれは、ぼんやりした夫婦なのだ。
しかし、ぼんやり夫婦にもうわきに敏感なポイントというのが存在すると僕は想像します。たとえば妻がうわきしていたら、ぜったいにうわき相手におもしろい本を教えてもらったりするのだ。不倫のつきあいにまで、文化系アイテムを持ち込んだりするとは、なんていやらしいのだろう。きっと「ボヴァリー夫人」とか読んで、メタ不倫を楽しむのにちがいない。そんなふうに、いやそれきみの守備範囲じゃないですよねという本が、妻のかばんに入っていたら、僕だってピーンとくるはずという自信はある。それよりこんな妄想をして、かちょうさんはやっぱり暇なのか。

長崎みやげ

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先週の後半は長崎で仕事。そんでCJへのおみやげとして長崎の風物をかたどったおはじきを買ってきたら、これが意外と受けがよく、わーかわいー!と歓声をあげて大よろこび。ここまで反応がよいと、買ってきたほうも甲斐があるというものです。
いや、もともとプレゼントって苦手なんですけどね。女の子になにあげたらよろこぶとか、さっぱりわかんない。妻にもいろいろ微妙な顔をされてきた記憶があります。まあ、いま考えると、おれどうかしてる……というような贈りものも多かったとは自覚していますが。その点こどもへのプレゼントというのは、外してもこちらのダメージはすくないし、当たればすっごくよい気分になれるのでお得だと思います。ちなみに今年の出張みやげのうち、広島で買ったしゃもじ付きのエルモ人形には、3歳児ながらすっごく反応わるかったなあ。人形のその後の行方は、杳として知れません。