昼休みに会社を出ると、脇の交差点で高校生くらいの兄ちゃんがスクーターと一緒に倒れていた。どうやら走行車と接触してこけたらしい。声をかけてもまともに立ち上がれない様子だったから救急車を呼んだんだけど、彼がきれぎれに曰く、「……大丈夫っす……親バレするとまずいんっす……」。アホか、と救急車に乗せながら、なんか高校生らしくってすがすがしい気分になったよ。親バレかあ。

通勤の地下鉄での読書について。いま武田泰淳の「十三妹」を読んでいるんだけど、鶴田謙二の挿し絵のあるページを開くと慌てて次のページに読み進むじぶんに気づいた。2人とも好きな小説家と漫画家なのに。ようするにライトノベルを読んでいると思われるのが恥ずかしいのか。そんなじぶんの小心ぶりが憎い。

十三妹(シイサンメイ) (中公文庫)

十三妹(シイサンメイ) (中公文庫)