国立国会図書館関西館

この秋は週末の天気があまりよろしくない。仕事中に喫煙所で一服していると、雲ひとつないきれいな青い空が広がってるもんだから、(休みはどこか出かけたいなあ……)というのを心の支えにもうひと仕事、ふた仕事み仕事こなして週末を迎えると雨。いいかげん腐ってきたところに今日土曜日はめずらしく晴天。さあ、町なんてもううんざりだよ! 光りあふれる郊外へ!
とかいっといて向かうのが国立国会図書館関西館というのがインドア派の限界のような気もするけど、自宅から車で1時間ほどのこのあたり(京都府精華町)までくると、ずいぶん秋が身近に感じられます。柿の木に信じられないくらいに実が鈴なりになってたりしてね。
ここにきたのは館内ギャラリーで開催されている「描かれた動物・植物―江戸時代の博物誌」展のため(http://www.ndl.go.jp/nature/index.html)。昔の人はいいタイトルつけるよなあということにまず感心する。「鳥賞案子」「飼鳥必用」「鳥はかせ」とか、グッとくる。1980年代後半から10年間ぐらい続いた博物学ブームのなかで、江戸の博物画に関連する図書もいくつか刊行されていたけれど、印刷物を見ることと肉筆を見ることがこれほどちがう美術というのもめずらしい。来てよかった。初めて訪れる国立国会図書館関西館は、かなり機能的かつ美しい建物でした。閲覧ゲートの前のロビーにはヤコブセンのエッグチェアが8つ円形に並べられていたりします。お金かかってるけど、こういうかけ方はいいと思いますよ。
帰り道にある、大阪府民の森むろ池園地というところに寄り道。あまり手を入れていなさそうな、もっさい照葉樹林が茂る森のなかをぶらぶら歩いてきました。いやでもね、野鳥観察台があるというので楽しみにしてたんですよ。道に迷いながら歩くこと数キロ……。やっとたどりついた観察台は木材が朽ち果ててボロボロ。しかも眼下の池には冬鳥なんて1羽もいないし。まあそれでも秋の休日は満喫できたよね、と家に帰っておでんとぬる燗の日本酒で夕食。