2月になりました

この週末は妻と娘が里帰り中。
立春はまだ明日だけど、雛飾りを出しておく約束をしていたので、日がなごろごろする合間にそれだけすませる。狭い集合住宅なんだし、ちっちゃい内裏雛だけでいいんじゃないの?なんて妻とは話していたけれど、里の両親が買って送ってくれたのは3段飾りとはいえ結構りっぱなやつだった。しまう場所がないよー!と妻は怒っていたけど、こうやって出してみると一気に部屋が春めくようで、なかなかいいものですね。うんと小さいころ、姉の雛飾りを母と三人で出していたときのこと、随身の弓矢や太刀を三人官女に持たせたりして怒られたなー。
今日は映画でも観に行こうかと思ってたんだけど、ざっと今かかってるラインナップを見ると「人のセックスを笑うな」かなあと思いつつ、なんかこう、30代後半のおっさんとして永作博美さん(同い年)の映画を観に行くというのもなかなか逡巡するものがあるわいとか考えながら眠り、目が覚めたらしんしんと雨降りだったのでやめた。
おなじテアトル梅田ではモーニングでマノエル・ド・オリヴェイラの「夜顔」を上映していて、こっちは妻が観る気まんまんらしい。しかしオリヴェイラのことを書くとき、常に枕詞として「今年99歳の」が冠せられるのはかなり失礼ではなかろうか? おじいちゃんいいかげん気ぃ悪いって。
「2歳でハワード・ホークスの『三つ数えろ』を観、」というのは金井美恵子の枕詞ですけど、1949年当時は2歳のこどもが映画館で映画を観るというのはふつうのことだったのだろうか? たしかに騒がなきゃなんの問題もないんですけど、ちょっと現在では信じがたいおおらかさじゃないの。うちの娘の映画館デビューはまだまだ先のことだろうなー。
なんてことを考えたのは、金井氏のエッセイタイトルの元ネタである「鴛鴦歌合戦」がWOWOWで放映されていたからで、やっぱり底抜けにすばらしい映画だなあと、十数年まえに初めて観たときとまったくおなじ感想しか出てこないのでした。さ〜てさてさてこの茶碗、ちゃんちゃん茶碗と音も響く〜、道八茶碗は日本一じゃ♪ ただ、志村喬の骨董バカぶりが少々身にしみるように……。ブツをぜんぶ値踏みしてもらうシーンがせつないよ。