世界の飛び出す絵本展

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きょうは堺市立東文化会館で開催中の「世界の飛び出す絵本展」に行ってきました。そして生まれてはじめて飛び出す絵本(pop-up book)ておもしろいねーと思うた。まあ、本がすきなひとってよくいえばストイック、わるくいえば視野せまいじゃないですか。よけいなものが付くのがきらいで、飛び出すしかけもたんなるギミックとしかとらえないみたいな。僕のことですけど。
しかしそんな僕にもアニメーションはすきという一面もあり、今回たくさん展示されていたボイチェフ・クバシュタの作品をみてようやく気づいたのだった。あ、チェコのそっち系の文化だとすれば得心がいくわと。プラハで暮らしておもに50年代から70年代にかけてたくさんの飛び出す絵本を製作したクバシュタの作品には、信じられないほどに精密な作業を経たうえでの温かさを抱合するチェコ・アニメーションとおなじ匂いが感じられるのです。
飛び出す絵本は、本であって本でない。あたりまえのことですが、実感できたのはだいじなことだよ。この展覧会では入手のむずかしいクバシュタなどの作品のほかにも、現在ふつうに新刊で販売されているものも多く展示されています。とはいえ、ふだん興味がなかったもんだからどれも新鮮でねえ。飛び出す絵本ていうのはどうがんばってもページ数に限界があるものですから、原作のある物語もいきおい名場面にかぎって縮めるものが多いんですけど、なんとあのメルヴィルの「白鯨」を8ページに収めたものもあったりして、これちょっとぜんぶ見てみたいよ。最初の見開きだけ展示されてたんですけど、pop-upの部分以外は架空のフィルムブックみたいなつくりになってて、きちんと“Call me Ishmael”からはじまってるのが、にやりです。

Moby-dick: A Pop-up Book

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